【今昔景色】「台鉄台南駅」日治時代から続く駅舎の景色

台南

今回は台南の玄関口である台鉄台南駅の日本統治時代と現在の写真の比較をしたいと思います。台南駅周辺は地下化の予定があり、今後街並みも大きく変わっていく可能性があります。また駅舎には、鉄道ホテル、レストランができる予定でもありますので、注目したいですね。

 それでは、台南駅を説明していきたいと思います。

台南車站(台湾鉄道台南駅)の歴史と概要

 台南駅は1900年(明治33年)に開業しました。初代の駅舎(台南停車場)で、同じ年に台湾総督府鉄道打狗駅停車場(高雄港駅)との間で開通した。

*台湾総督府鉄道打狗駅停車場(高雄港駅)の詳細はこちら

 1936年(昭和11年)に2代目の駅舎(現在の駅舎)が完成。設計は宇敷赳夫です。彼は台湾では、台鉄嘉義駅、3代目台北駅の駅舎の設計をしています。台北駅は現存しませんが、嘉義駅は現在も現役で活用されており、台南駅と雰囲気が似ています。

*台鉄嘉義駅の詳細はこちら

1998年に国定古蹟に指定。

 2011年 沙崙線が開業し、沙崙駅・高鐵台南駅(台湾新幹線の駅)との乗り入れ開始。

2024年 地下化の竣工予定

現在の台南駅

 2019年、20年は、駅舎の修復中で外観が見れない状況ですが、修復前の駅舎の姿はこちらです。派手さはないですが、印象に残る佇まいです。台湾に現存する唯一の日本統治時代に造られた2階建て駅舎です。

 日本統治時代には、駅舎2階部分は、ホテルの「台南鉄道ホテル」とレストランが営業していましたた。台南鉄道ホテルは、1934年(昭和9年)開業で、部屋数は9つでした。ホテルは1965年まで、レストランは1985年まで営業をしていましたが、現在は閉鎖されています。

台南駅前はとロータリーとなっていますが、中央付近に台湾海峡方向を見つめた鄭成功像があります。日本統治時代にも銅像がありましたが、現在とは違う場所、違う人物でした。後ほど日本統治時代の写真で説明したいと思います。

2019~20年は、駅舎が修復中で全体像が見ることが出来ない状態が続いています。駅舎正面にある鄭成功像は健在です。

修復状況の駅舎の今後の使用予定の案内が出ていますが、駅舎内二階に鉄道旅館(ホテル)とレストランができる予定のようです。昔の日本統治時代と近いような駅舎の運用となりそうですね。

日本統治時代の台南駅

次に日本統治時代の台南駅の写真を見ていきましょう。

1923年(大正12年)の台南駅です。昭和天皇が摂政宮皇太子時代に台湾を行啓されたときのものです。まだこの当時は、初代の駅舎でした。(写真は「財團法人台南市文化基金」「國立中央圖書館」から参照しています)。

こちらの写真は2代目(現)駅舎です。駅前の銅像の位置が左寄りに設置されています。銅像の人物は、台湾総督府民政長官の「後藤新平」です。向いている方向も、現在の銅像の「鄭成功」とは違う方向を見ています。

台南の地下化に伴い、駅舎は残りますが、プラットフォーム等は無くなる可能性があります。2024年までこの懐かしく、雰囲気のいいプラットを何度も味わいたいですね。

台北駅から台南駅までの行き方

新幹線で台北から台鉄台南駅までの行き方は、以下の記事で紹介しています。

台湾に行ったことがある人でも、まだ台南に行ったことがない人もいると思います。ぜひ、懐かしさを感じる台南駅を味わってほしいですね。

参考資料:鈴木商店記念館、財團法人台南市文化基金會

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Posted by けんいち