【台南】「國立成功大學榕園」昭和天皇が植樹したガジュマル
台南には日本統治時代ゆかりのものが多く残っています。そんな台南において最高峰ともものといってよいのではないかというものを今回は紹介したいと思います。
それは、國立成功大学キャンパス内にあるガジュマルの木です。この木は昭和天皇が皇太子時代に植樹された非常に貴重なものです。約100年前に植樹された木が今でも大切に育てられています。それでは詳細を紹介していきます。
國立成功大學榕園基本情報
史跡名:國立成功大學榕園(ガジュマルガーデン)
住所:台南市東區大學路1號成功大學光復校區
地図:
グーグルストリートビュー:
國立成功大學とは?
國立成功大學は台湾でもトップクラスの難易度の名門大学です。設立は日本統治時代の1931年に台南高等工業学校として台湾総督府により開校しました。現在の成功大學の名前の由来は台南で活躍した鄭成功にちなんで名づけられています。
1931年 台湾総督府により台南高等工業学校して開校
1942年 台南工業専門学校と改称
1956年 台湾省立成功大學に改称
1971年 國立成功大學に改称
國立成功大學榕園(ガジュマルガーデン)とは?
國立成功大學の光復校区(キャンパス)に大きなガジュマルの木があります。この木は、1923年に昭和天皇が摂政宮皇太子時代に台湾を行啓された際に、植樹されたものです。ガジュマルの木の前にある建物(工業設計学科の校舎)は、当時、日本軍歩兵第二連隊陣営であり、日本陸軍が最も早く鉄筋コンクリートを使用した建物でした。
昭和天皇(裕仁皇太子)のご巡啓について
皇太子の外出に関しては「行啓」といいますが、訪問地が複数ある場合には、「巡啓」と呼ばれます。
1923年に台湾総督府の田健治郎総督の要請に応じ、裕仁皇太子は天皇の代理として台湾を訪問することになりました。
訪問のスケジュールは、1923年に4月23日に横須賀軍港出港を出発し、5月1日に横須賀に戻っています。そのうち、台南を訪れたのは4月20、21日の2日間であった。ガジュマルが植樹されたのは21日である。約100年前に植樹されたがガジュマルが成功大学のキャンパスに残っているわけである。
國立成功大學榕園(ガジュマルガーデン)訪問記
台南公園から小東路を歩くと周辺は成功大学のキャンパスが広がっています。右手側に大学の入り口があり、最初は、入っていいものが戸惑いましたが、中に入ってみると、公園かと思ってしまうような雰囲気で子供連れの親子がいたり、大きな木があったりとオープンな雰囲気がそこにはありました。
庭園のようになっているところ見回してみると、「榕園」という看板があります。フェンスで木の周りを覆っています。
見た感じはかなり年数が経っている雰囲気です。
そして昭和天皇が植樹されたガジュマルの木がこちらです。非常に大きいです。そして、木の周りはフェンスで覆われており、100年にわたり大事に育てられたことがわかります。
まるで日立製作所のテレビコマーシャルに出てくるような立派な大きさです。木の前には、説明書きがあります。
ガジュマルの木の歴史が書かれています。中文、英文、日文で説明されています。昭和天皇が植樹されたことも書かれていますね。
ガジュマルの木の近くには、こちらも日本統治時代からある旧日本軍歩兵第二連隊陣営の建物です。すごくいい雰囲気の建物でした。
成功大学のキャンパスは憩いの場所であるのと同時に歴史にまつわるものがたくさんあります。今回紹介したガジュマルの木以外にも、清代の史跡である台湾府城 小東門段城桓残蹟があったりします。台南観光のひとつとして、成功大学のキャンパスも候補にいれてみてはどうでしょうか?
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