【台北】「台北府城北門」一番保存状況のよい城門
台北駅からMRT北門駅の間にある忠孝西路一段から縦貫公路の通りには、多くの史跡が残っています。特に近年は台北市政府都市発展局による整備計画により修復作業が行われ、街も風景も大きく変わってきてます。今回は台北府城のシンボルである北門を紹介したいと思いますが、他の史跡同様に大きく変わった場所です。以前と比較して、北門がよく目立つようになり、北門にまつわる展示物もありますので、ぜひ見てください。
台北府城北門基本情報
史跡名:台北府城門北門
住所:台北市中正區忠孝西路一段
ホームページ:http://view.boch.gov.tw/NationalHistorical/ItemsPage.aspx?id=1
*古蹟
地図:
台北府城建設の経緯
1874年の牡丹事件(台湾出兵)後、日本勢力の防衛のため、1875年に台湾府から台北府の分離と台北府城を沈葆楨が上奏。1879年には、台北府衛、文廟、武廟が建設。1880年に、北門街と西門街が形成され、1884年には台北府城壁が竣工している。城門は5つあります。北門(承恩門)、西門(寶成門)、小南門(重煕門)、南門(麗正門)、東門(景福門)です。
現在の地図を当てはめてみると、現在の政府機関の中心ある場所になります。面積は約1.4㎢。
北門廣場にある台北城の沿革。
台北府城歴史
1884年 台北城壁竣工
1904年 城壁撤去
1905年 西門撤去
1983年 北門国家一級古蹟指定
2017年 北門廣場設置
台北府城について
過去に書いた台北府城のブログです。
台北府城北門の詳細
北門は、当時の姿そのままの姿を残しています。この5つの城門ですが、清代には、庶民は南門から台北城に入ったが、朝廷から台湾に派遣された地方官僚らは北門から城内に入りました。北門の別名「承恩門」は承接天恩(天からの恩を受ける)から来ていることからも重要な城門であることがわかります。
清代、日本統治期の北門の様子
こちらは北門周辺の想像図ですが、北門のところの防御がかなり手厚くなっています。左上の部分が鉄道の施設ですが、現在の場所でいうとちょうど国立台湾博物館鉄道部にあたるところになります。
こちらは台北に入城する日本軍の絵です。背後に台北城北門が描かれています。
清代の北門写真です。現在との違いは城壁があるかないかのみで城門時代は現在のものとほぼ同じです。
北門訪問記
国立台湾博物館鉄道部前から撮影。この場所からは黄土色の壁面の台北北門郵便局と朱色の北門が見えます。
ちょうど台北府城内から見た北門ですが、「承恩門」という扁額を見ることができます。
2017年からは北門周辺が整備され、北門廣場という場所が設置されました。かなり広い面積で北門や周辺地域の歴史を示された展示物が置かれています。
こちらの説明書きは、台北城に使用されている材質と構造が書かれています。
こちらは5城門の昔の写真と場所が記載されています。北門以外は現在と外観が違います。また西門は撤去されています。
清代の地図です。街の構成は大きく大稲珵、艋舺、府内という3つのエリアに分かれていました。艋舺は現在の萬華にあたります。龍山寺のこの場所にありますが、艋舺龍山寺という名前になっています。
城門の近くには、積み上げられた石材の展示があります、ちょうどこの場所は城壁があったところに位置しますので、当時の城壁の一部でしょうか??
こちらは城壁に関わる石材の材料、切り出しの道具、後方の説明展示です。石材は台北の大直一帯から採取されたものが使用されています。
台北城の石材を加工される道具がどのようなものが使用されていたかの絵です。上の4つの道具は石を切り出すために使用、下の2つは切り出した石を細かくするために使用する道具です。
こちらは道具を使用して加工している石像。
整備された広場からの見た北門です。ちょうど昔は城外に当たる部分になります。見晴らしがかなりいいです。
北門の場所は動画で撮影しました。台北駅、背後にある台北北門郵便局や他の史跡の位置関係がわかると思います。
整備される前の写真ですが、高架の道路が北門の近くにあったのがわかります。整備の道路は高架が撤去され、北門を避けるような形で迂回しています。
こちらは、北門を横から見たものです。ちょうどこの方向に城壁がありました。
城内から城門の通路を見た風景です。通路の上には、扁額があります。
城門の通路を通てみると、ちょうど真ん中辺りに扉があることがわかります。
最後に夜の城門です。夜は昼と違いもなかなか雰囲気があっていいです。
北門周辺には色々と史跡があるので、北門を含めてみてください。
・旧台湾総督府交通局鉄道部
・撫臺街洋樓
・旧大阪商船株式会社台北支店
北門周辺は、 ここ近年で歴史的建造物の修復作業が行われています。過去見たことがある人も以前とは違った雰囲気になっています。初めての人も何度も来ている人も北門に来て周辺を見てみてください。新たな発見があるかもしれませんよ。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません