【高雄】「鳳山龍山寺」台湾5大龍山寺のひとつ
今回は高雄の鳳山にある龍山寺です。日本人旅行者にとって龍山寺といえば台北・萬華区にある「艋舺龍山寺」がかなり有名ですが、台湾には5つの龍山寺があり、鳳山龍山寺は2番目に古い龍山寺となります。寺の外観・装飾は、歴史感のあるみどころのある寺です。
それでは詳細を紹介していきたいと思います。
鳳山龍山寺基本情報
寺名:鳳山龍山寺
住所:高雄市鳳山區中山路7號
開館時間:7:00-21:00
ホームページ:http://www.xn--detrka8617dgzc.tw/
*国定古跡
本尊:観世音菩薩
地図:
グーグルストリートビュー
鳳山龍山寺の歴史沿革
清朝時代の1736年(乾隆初年)に建設。観世音菩薩を本尊としています。中国大陸の福建省にある安海龍山寺を発祥とする龍山寺のひとつであり、台湾では五大龍山寺のひとつとされています。1985年に國定古蹟に指定。寺の外観と工法は幾度の修復工事を得た今でも、完全な状態で残されているのが特徴です。
5大龍山寺とは
龍山寺といえば台北市萬華区にある艋舺龍山寺のイメージが非常に強いですが、5大龍山寺が各地にあります。いずれの寺院も本尊は観音菩薩です。
以下は寺院名と創建年です。
台南龍山寺:「雍正年間、1723-1735年」
鳳山龍山寺:「乾隆元年、1736年」
艋舺龍山寺:「乾隆三年、1738年」、
鹿港龍山寺:「乾隆五十一年、1786年」
淡水龍山寺:「咸豐八年、1858年」
創建年は台南龍山寺が一番古いですが、移転等もあったため、建物自体は鳳山龍山寺が一番古いと推測できます。
艋舺龍山寺の詳細
艋舺龍山寺の詳細については以下のブログでまとめていますので参考にしてください。
鳳山龍山寺訪問記
三民路から歩いてくると、正面に鳳山龍山寺があります。通りからも龍山寺の存在がわかります。
こちらが、龍山寺の入り口です。入口の上部には、鳳山龍山寺観世音菩薩を書かれた黄色い提灯があります。屋根の両端はピンと跳ね上がっており、龍がいます。台湾の伝統的な廟によくあるような形状です。
こちらの写真は昔の鳳山龍山寺です。屋根の形状と入り口部分はほぼ現在と同じですね。
こちらの写真は日本統治時代の東門(朝暘門)の外から見たものになります。左上に見えるのが龍山寺です。東門は現在では撤去されて存在していません。当時は龍山寺の近くに立派な城門があったのがわかります。
現在は龍山寺の片隅に「鳳山縣城朝暘門遺址」という石碑のみがあります。今も現存していたらかなりの存在感だったはずですね。
龍山寺の壁には「國定古蹟鳳山龍山寺」という標識があります。またその手前には観世音菩薩の石碑です。中文で書かれているので何が書かれているかわかりませんでした。
こちらが寺の正面ですが、かなり重厚感があります。
それでは中に入っていきましょう。下から見上げると屋根の部分がより躍動感があります。
こちらが寺の正面にある本尊の観世音菩薩です。
こちらは天上聖母と武財神です。仏教寺院ながら道教神も祀られています。宗教を超えて祀られているのが台湾らしい寺院(廟)ですね。
韋駄菩薩。日本人なら聞いたことがあると思いますが、いわゆる韋駄天(いだてん)です。ヒンドゥー教の軍神・スカンダが前身で、破壊神・シヴァの次男で歓喜天の弟とされています。仏教に取り入れられてからは、仏法と寺院を護る守護神として信仰されています。私達がイメージする「いだてん」の足が速い人という由来は、鬼が釈迦の遺骨である仏舎利を盗んで須弥山に逃げた際、一瞬で1280万キロを駆け抜け取り戻したというところからです。
韋駄菩薩の左側には「月老神君」です。月下老人。有名な縁結びの神様です。
韋駄菩薩の右側には「註生娘娘です。安産の神様になります。
伽藍菩薩。寺院を守護する神様になります。
地藏王殿と福徳正神です。
背後にはは地藏王殿です。
こちらは土地神様である福徳正神です。
最後に、観世音菩薩の前には弥勒菩薩です。
鳳山龍山寺周辺は歴史のある街並みで、鳳山縣新城の城門跡、砲台、その他にも有名な廟があります。高雄・鳳山地区を鳳山龍山寺を含め、一日かけて観光してみてはどうでしょうか?
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