【台北】「艋舺龍山寺」台湾旅行定番の寺

2020年10月19日台北, 廟・寺院

 「艋舺龍山寺」は、台湾で一有名なお寺で、台北市内では最古の寺廟となります。地元の人・観光客で賑わっていおり、日本語で説明されている方を目にすることが多いので、日本人旅行者にとって有名観光スポットになっております。龍山寺は、1738年に創建され、天災や戦争で何回か倒壊しましたが、現在の建物は、第二次世界大戦のあとに再建されたものになります。
 それでは歴史のある、そしてパワースポット的な場所である「艋舺龍山寺」を紹介したいと思います。

艋舺龍山寺基本情報

寺名:艋舺龍山寺

住所:台北市萬華區廣州街211號

開館時間:6:00-22:00

ホームページ(日本語):http://www.lungshan.org.tw/jp/index.php

*国定古蹟

地図:

グーグルストリートビュー

龍山寺とは?

 艋舺龍山寺は、中国大陸福建省の安海龍山寺を発祥とする龍山寺のうちの一つとされ、台湾では、淡水龍山寺、鹿港龍山寺、台南龍山寺と共に五大龍山寺と呼ばれています。
 各龍山寺の創建時期は、台南龍山寺が「雍正年間、1723-1735年」、鳳山龍山寺が「乾隆元年、1736年」、艋舺龍山寺が「乾隆三年、1738年」、鹿港龍山寺が「乾隆五十一年、1786年」淡水龍山寺が「咸豐八年、1858年」です。台北では一番古い寺廟ですが、台湾の龍山寺では、3番目に古い寺となります。

艋舺龍山寺の歴史と概要

1738年 創建(台北で最古の廟)。福建省泉州から台湾に渡った人々が建てたものと伝えられています。福建普江安海龍山寺の分霊を迎え入れました

1740年 完成

1924年 中国宮殿式廟宇建築を採用した大改修が行われる。

大改修後龍山寺(写真は龍山寺ホームページから参照)

1945年 空襲により被災

1953年 再建修復

1985年 市定古跡となる。

2018年 国定古跡となる。

龍山寺の配置図

資料:龍山寺ホームページより

img03_1_9 龍山寺配置図

龍山寺の廟内構成

龍山寺の構成は、「前殿」「本殿」「後殿」になります。仏教・道教が融合したお寺です。それぞれの場所に鎮座している神々を紹介したいと思います。

前殿

・三法仏

本殿

 仏教の仏様が祀られています。

・観世音菩薩:本尊である観音様。苦難除去、現世利益、病気平癒、厄除け、開運、極楽往生などとても幅広いご利益があります。
・普賢菩薩:女性守護、修行者守護、息災延命、幸福を増やす増益のご利益があります。
・文殊菩薩:「三人よれば文殊の知恵」という言葉があるように、知恵の神様として学業向上や合格祈願に有名な菩薩です。

後殿

後殿は道教の合計19の神様が鎮座しています。

東側門

・華陀仙師:中国後漢末期の薬学・鍼灸に非凡な才能を持った伝説的な医師。三国志で有名な曹操の典医でした。

文昌殿

・大魁夫子:学業と試験の神様です。
・文昌帝君:中国では、隋時代から1905年まで「科挙」という難関試験が行われていましたが、科挙合格祈願として奉られていました。学問の神様になります。
・紫陽夫子:朱子学の学説を完成させたことで知られる宋時代の儒学者の朱熹。学業の神様です。

聖母殿

・福德正神:通称「土地公」と呼ばれ、商売と土地、農作物を守る神様です。
・城隍爺:城壁と堀に囲まれた城郭都市の守り神です。
・水仙尊王:治水に長けた「禹」を主神として祀られています。
・太陰星君:美をつかさどる女神です。女性には注目の神様ですね。
・太陽星君:太陽光とも呼ばれ、光で大地を照らし、人々に恵みをもたらす自然崇拝の神様です。
・天上聖母:媽祖(まそ)とも呼ばれ、航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神です。台湾の廟ではよく主神として祀られています。
・註生娘娘:安産と子育ての神様です。
・十二婆者:註生娘娘の従神で、註生娘娘の支え役として、出産及び出産人数の決定、胎児の成長、出産直前の胎児の安全、胎児の健康、転生の手配、分娩中の母子の安全、性別、胎児の転生、胎児の着床、母子の健康と成長、出産後の幼児の世話などをそれぞれが担当しています。
・池頭夫人:安産にご利益のある神様です。

関帝廟

・三官大帝:天官、地官と水官を指し、合わせて「三官」と呼ばれます。三官大帝の神格は玉皇上帝に次ぐ。天官は福をもたらし、地官は罪を赦し、水官は厄除けを行うといわれています。
・関聖帝君:三国志で有名な関羽雲長、蜀漢の劉備、張飛と桃園の儀の契りを交わした義の男。台湾の廟には、関羽が祀られてます。
・地藏王菩薩:大乗仏教における四大菩薩のひとつです。「大地のように慈悲深く、深い知恵を秘めている」ことから、名前が付きました。

西側門

・月老神君:いわゆる月下老人です。良縁の神様です。

龍山寺でのお参りの仕方

お参りの仕方ですが、KKdayのブログに詳しく説明がありますので、参照してください。

艋舺龍山寺訪問記

MRT龍山寺駅を降りると、艋舺公園があります。朝は、体操、昼間からは年寄りの方がボードゲームを楽しんでいる姿を見ることができます。

艋舺公園から龍山寺が見えます。こちらが山門です。龍山寺といえばこの姿をイメージする人が多いのではないでしょうか。ちょうどLEDの表示が「歓迎光臨」になっていました。屋根の龍と端がピンと跳ね上がっているのが特徴的ですね。

こちらが山門入り口近くにある石碑です。「名勝古蹟龍山寺」と書かれています。

山門から入ってすぐ右手には「淨心瀑布」があります。1996年完成。

正面には山門があります。山物の前に敷かれている石は、中国から移民してきた漢民族が船を安定するために使用された泉州花崗岩が使用されているようです。

三川殿から中に入りますが、入口は右手の龍門應からです。

中に入って中央に本殿の中殿があります。いつ来ても多くの人が参拝に来ています。

入って左側の三川殿には、擲筊をしている人もいます。

こちらは三川殿から見た中殿です。いい眺めです。

三川殿と中殿のちょうど真ん中に、大きな金色の香炉があります。

香炉の中には、多くの線香が刺さっています。これだけ多くの人がお参りに来ている証拠ですね。

中殿には、仏教の神様がいます。ご本尊である観音菩薩です。

文殊菩薩です。

普賢菩薩です。

中殿の柱の龍は立体的で今にも動きだしそうな雰囲気です。建築様式も細かいところまで、繊細に造られています。

次に道教の神様がいる後殿に行ってみましょう。

後殿の最初には東側門は、華陀仙師です。三国志にも登場する医療の神様ですので、コロナ流行の現在には、お参りしたい神様ですね。

次に文昌殿です。中文ですが、説明文があります。

文昌帝君です。

紫陽夫子です。

次に聖母殿です。福徳正神と城隍爺です。

ちょうど、後殿の真ん中には、黒い香炉があり、その前には天上聖母です。

天上聖母(媽祖)は、多くの台湾の廟で主神と祀られていることが多いですね。

註生娘娘です。

十二婆者と池頭夫人です。

次に関帝廟です。こちらも中文ですが、説明書きがあります。

関聖帝君(関羽)の「義気参天」と書かれています。忠義の男「関羽」に合うことばですね。

こちらが関羽です。赤い顔と長い髭が特徴です。台湾では各地に関帝廟として祀られています。台北では「行天宮」が主神として祀られています。

行天宮のブログ記事は以下にまとめておりますので参考にしてください。こちらも多くの参拝者がいます。

三官大帝です。

地藏王菩薩です。

最後は西側門にある月老神君(月下老人)です。女性がかなり多かった印象です。

月下老人の前には袋に入った赤い糸が置かれています。

こちらが赤い糸になります。

龍山寺周辺「艋舺小吃」

また龍山寺周辺は食事ができる場所がいっぱいあります。(地図は龍山寺ホームページ「艋舺小吃」から参照)
http://www.lungshan.org.tw/tw/07_1_1_eat.php

艋舺龍山寺は、台北でもっとも歴史のある寺院で、日本人観光客も非常に多いです。建物も歴史があり、精巧な造りとなっていますので、ぜひ訪問してみてください。

参考資料:艋舺龍山寺(http://www.lungshan.org.tw/jp/index.php
     Wikipedia
     KKday

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