【台南】「安平古堡」台湾で一番の古跡

2019年12月18日台南, 歴史的建造物

 台南は、史跡が非常に多いですが、今回紹介する「安平古堡」は、1624年に建設された台湾で最も古い城堡になります。恐らく、台湾の史跡の中でも一番古いものになるのではないかと思います。

安平古堡概要

史跡名:安平古堡

住所:台南市安平区国勝路82號

入場時間:8:30-17:30

入場料金:大人50元、子供25元

国家一級古蹟

場所:

安平古堡の歴史

 1624年に現オランダ人が軍隊を率いて、安平を占領し、防御要塞として熱蘭遮城(ゼーランディア城)を1634年に完成させた。
 1662年、鄭成功は、オランダ人勢力と対立し熱蘭遮城(ゼーランディア城)を攻撃し、オランダ人勢力は台湾から一掃され、鄭成功は熱蘭遮城を安平城と改称し、台湾人から「王城」と呼ばれるようになりました。
 清代の康熙年間に、台湾は正式に清朝の勢力下に収められ、政治の中心も府城に移されました。そのため、中枢としての機能は次第に失われるようになりました。そして台江が土砂で埋め尽くされて重要性が失ってから、徐々に荒れ果てる形となりました。
 日本統治から始まってから、再建され、戦後、「安平古堡」と呼ばれるようになりました。

バスで台鉄台南駅から安平古堡への行き方

台鉄台南駅バス停の場所

台鉄台南駅から2系統バス(安平白鷺灣社區方面)に乗車してください。
バス停は、駅前のロータリーのところにあります。

安平古堡までの料金、ルート、所要時間

料金は、18元になります。
バスでのルートは以下です。

バスでの乗車時間はおよそ1時間強です。

安平古堡見取り図

チケットブースの入り口から中に入ると、右手側にある高く積み上げられた台地にある建物に目が行きます。

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訪問記

入り口から正面に歩くと、レンガ造りの古い壁があります。

壁の前には、石碑がありmさう。「一級古蹟 臺灣城残蹟」と書かれています。臺灣という名称ですが、当初は、台南一帯の一地域を指し、後に台湾全体を指す名へと変化しました。台南という地は、台湾で最初に発展したエリアです。

壁に使用されているレンガを見てみましょう。基本はオレンジ色ですが、所々に変色してしまっているところもあります。歴史を感じますね。

建設されたときには、セメントがなかったため、城壁は、砂糖水ともち米汁にカキ貝殻灰や砂などを混ぜ合わせたものを生み重ねる形で作られていました。

城壁の裏側を見てみます。ガジュマルの枝が壁に絡みついています。長い歴史を感じますね。

次に、入口から右側にある積み上げられた台の上にある建物に行ってみましょう。階段は、数段に分かれています。

一段目の階段を上がると、右側に鄭成功像があります。

鄭成功の母親は日本人の田川マツです。日本史を学んだ人はわかると思いますが、近松門左衛門作の浄瑠璃「国姓爺合戦」の主人公です。彼と台湾との関係は、台湾から当時支配していたオランダ人を追い払ったっことにあります。

鄭成功像の台座には「民族英雄」と書かれています。台南には鄭成功の名前に由来する名称が多いです。成功大学や成功路等、そして台南駅の電車の入り口である台鉄台南駅のローターリーには、鄭成功像があります。

左側には、古堡石碑があります。この碑は、日本統治時代には、「贈從五位濱田彌兵衛武勇之趾」(意味:その功績をもって濵田弥兵衛に従五位を贈る)と刻まれていたが、戦後、前後の碑文は「安平古堡」と彫りなおされました。

さらに奥には、古砲があります。1930年、台湾文化300年を記念し、清時代に台湾師協鎮所が鋳造した古い大砲を移転し、観賞用として設置されました。

さらに階段を上っていきましょう。周辺のレンガでできている台座を少し見てみましょう。

一番上にある史跡記念館です。中を見ると歴史のわかる資料館となっています。
こちらの絵からは、海が安平古堡の近くまであるのがわかります。

こちらは日本統治前の清代の写真です。かなり荒れ果てた状態ですね。

日本統治後の写真

こちらは、展望台完成後の絵です。

1933年時点の写真。

戦後、1965年時点の写真。

次に資料記念館のとなりにある軍装局石碑です。
1868年、イギリス人により密輸されていた樟脳が押収されると、イギリス艦は安平に対して砲撃を始めます。軍装局は破壊され、水師将軍の江国珍が自殺するに至った。1873年水師協鎮の楊鉀南は軍装局を再建し、石碑を立てました。1930年台湾文化300年記念式典を行った際に、石碑は新たに建設された洋館の側に移されました。

最後に、史跡記念館から見た鄭成功像です。

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安平古堡は、近代で台湾が一番最初に発展した史跡になります。台湾初期の発展がわかる史跡です。

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